諦念の泡


おとぎ話の「人魚姫」からイメージした作品です。

人魚姫は王子に恋をしましたが、王子は別の女性と結婚を決めてしまいます。

人魚姫は王子の幸せを願って海に身を投げて泡になってしまいます。

自分の思いが報われなかったとしても、自分以外のせいにしたり人を恨まずに、王子の幸せを願う優しい心を持つ人魚姫のお話ですが、

自己犠牲をすることに慣れてしまって、自分は幸せになってはいけないと思う癖がついてしまっていることと紙一重でもありますよね。

立ち込めていた暗雲が途切れ光が差し込むような予兆も感じられますが、

もうそのわずかな光にも手を伸ばすことを止めてしまった、ということを表現しています。